【募る不信感】天皇杯2回戦のPKやり直しは本来必要なかった

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(Photo by 足成)

6月15日、天皇杯2回戦で名古屋グランパスを下した奈良クラブが声明文を発表した。その中には「審判のルール適用ミスにより奈良クラブを敗戦とする」という通達があったことが明らかになり、選手たちは”絶望”の淵に立たされたままJFLの試合を戦っていたと明かされている。なぜこのような事態が起こってしまったのだろうか。

 

主審の判断ミスが大きな原因

6月に行われた天皇杯2回戦名古屋グランパスvs奈良クラブの試合。1-1で試合は終了し、決着がつかなかったことからPK戦で決着をつけることになった。問題のシーンは奈良クラブの40番の選手がキックをする時だ。

彼は助走中にフェイントと疑われるような行為を行い、主審から”やり直し”の指示を受けていた。本来、PKにおけるフェイントは”失格”扱いにならなければいけないのだが、主審はそのルールの適用を忘れ、失格にしなかった。結果、名古屋グランパスは破れ、奈良クラブジャイアントキリングといわれていた。

後日、日本サッカー協会あてに一般の方から「あれはルール違反ではないのか?」と問い合わせが来て発覚。サッカー協会は、40番の選手の行為を”フェイント”と認定し、奈良クラブの敗戦を通達した。

しかし、それでは不公平であることから委員会で多数決を行い、前代未聞の”PK戦やり直し”を決めている。詳しくは以下のリンクから確認してください。

 

tanu-f.hateblo.jp

審判委員会の見解は「フェイントではない」

後日、ルールの適用ミスを犯してしまった主審に対し、処分を決める委員会が開かれた。そこで出た言葉は

奈良クラブの40番の選手はフェイントではない」

という言葉だった。つまり、主審がフェイントと判断したために、日本サッカー協会は「フェイント行為が原因でやり直しが決まった」と発表したが、審判委員会は「フェイントと判定した行為が誤りだった」ということになる。つまり誤審。

今回のケースは誤審の上に成り立ったやり直しであり、もし主審の誤審が明らかになっていればやり直す必要がなかったことになる。なぜ日本サッカー協会は審判委員会と連携せずに、勝手な判断を下したのだろうか。

日本サッカー協会天皇杯実行委員との協議をおこなったとしているが、審判委員会との協議は行っていない。もし審判委員会との連携を行っていれば、やり直しをする必要はなかった。これでは奈良クラブの選手が報われない。

日本サッカー協会ハリルホジッチ監督の一件など、2018年に入ってからさまざまなトラブルを起こしている。いい加減、Jリーグサポやサッカーファンからの不信感に気づき、処分を決めていかないといけないのではないだろうか。

※本記事は個人の見解を述べたものです。所属する団体の意見ではありません。また誹謗中傷をする場合は法的措置なども検討いたしますので予めご了承ください。

「控え組」が活躍したパラグアイ戦。W杯でこの経験は生きない

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6月12日、ロシアワールドカップ前の最後の親善試合を行った。相手はパラグアイパラグアイはワールドカップこそ出場しないが、FIFAランクは日本より上位の32位。そんな強豪チームに西野JAPANは4-2で勝利した。なぜ勝利できたのか。その要因を分析していきたい。

 

システムは4-2-3-1

この日、日本のフォーメーションは4-2-3-1と前節vsスイス戦と変わらないシステムで強豪パラグアイに挑んだ日本代表。パラグアイはエリア外からゴールを狙ってくるため、守備陣の初期対応がキーなるとされていた。実際、パラグアイは前半にエリア外から放ったシュートがゴール右隅に決まり1-0でリードして前半を終えている。

日本代表は前半リードされてから主導権を握れなくなり、シュートチャンスはあったものの同点弾を決めることができなかった。

日本代表が”らしさ”を吹き返したのは乾の同点弾だった。51分に香川からのアシストをうまくゴールに決め1-1の同点に持ち込む。12分後の63分には、同じく香川の落としをゴール右隅にコントロールシュート。キーパーが触れるも勢いを殺すことができず、そのままゴールに吸い込まれ日本が逆転。

後半になりパラグアイの運動量が落ちてきたこともあるかもしれないが、攻撃と守備のバランスが取れはじめ日本が攻勢に出始める。中盤では柴崎がうまくボールを散らしチャンスメイクすると守備では昌子が奮闘し、相手に決定機を作らせなかった

またGK東口は前半で退き、後半から中村が入った。GKの途中交代ではコンディション調整が難しく、最初は安定感を欠くことが多いのだが、そこは中村。最初から安定感抜群だった。もしかすると本戦も衰えが見えている川島より中村の方が良いかもしれない。

結局、相手のオウンゴールや香川のゴールが決まり、4-2で日本代表はパラグアイに勝利した。パラグアイはW杯に出場しないため、モチベーションが低かったように見受けられた。プレスも遅く、そこまできつくなかった。本選前のこの経験は生きないかもしれない。

控え組が活躍した試合

この勝利はほとんどが「控え組の活躍」といっても良いだろう。前節のスイス戦からメンバーがガラッと変わっている。今日の試合の中に”本田圭佑”という名はなかった。ガーナ戦の時、彼は途中でゲームを退いている。気づいただろうか。

本田圭佑が居ないほうがボールが回っている

ということに。実際、ガーナ戦でも本田がベンチに退いてからボールの流れが良くなっていたし、今節も最初からスムーズにボールが回っていた。最もパラグアイ戦では香川のコンディションが良く、柴崎×香川という絶妙なコンビネーションがうまく絡みあっていたからそう見えただけかもしれないが。

しかし控え組がスタメン組を上回ってしまったことは想定外かもしれない。おそらく西野監督はスタメン組が累積警告や退場などで出られない場合の予備メンバーとして控え組を招集しているはずだ。しかし、控え組がスタメン組の実力を上回ってしまうとなると話は変わってくる。

何しろ本田を入れなければボールがスムーズに回り、シュートも増える。特に柴崎はチャンスメイクができるため、実際に長短のパスを繰り広げチャンスをアシストしていた。そこに大島の広い視野が加われば中盤は無敵となる。中盤の選手は攻撃と守備の両面で実力を求められるが、本田が守備に戻っていたということは想像しにくい。というよりゆっくり戻っていたような感じを受ける。

西野監督がどのような人選をするかは分からないが、おそらく本田はスタメンに名を連ねるだろう。そして乾はスタメン確実だ。FWに岡崎が入ればチームとしては完成度が増すだろうが、岡崎は宇宙開発シュートを放つなど失望要素も多い。

不安要素ばかり抱えている西野Japanはロシアへ向けて旅立った。来週から本戦が始まる。下馬評を覆すような試合を見せてくれることに期待したい。

 

※本記事は個人の意見です。所属する団体の意見ではありません。また誹謗中傷する場合は法的措置なども検討いたしますので予めご了承ください。

【前代未聞!】天皇杯2回戦名古屋グランパスvs奈良クラブのPK戦をやり直しへ

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JFAは6月11日、天皇杯2回戦の名古屋グランパスvs奈良クラブの試合において「担当審判員の明らかな競技規則適用ミスがあった」として、PK戦のやり直しを行うことを発表した。本当にやり直すことになるのであれば前代未聞の出来事である。

問題になった名古屋グランパスvs奈良クラブの試合

問題となった名古屋グランパスvs奈良クラブの試合は6月6日に行われた天皇杯2回戦。名古屋グランパスはボールをキープするも決定的なシーンへとつなげることができなかった。前半45分+4分、FWのシャビエルがミドルシュートを放ち先制に成功。前半を1-0で折り返す。

しかし名古屋の好調は最後まで続かなかった。決定機を決めることができず、一瞬のスキを見抜かれてしまい失点。試合は1-1で延長戦へともつれ込んだ。延長戦でも決着がつかず試合はPK戦へ。

PK戦今大会より国際試合でも取り入れられているABBA方式が採用されており、4-5で奈良クラブが3回戦進出を決めていた。

なぜ”やり直し”なのか(17時以降追記)

JFAは「明らかな競技規則の適用ミス」と言っているが、どこに競技規則の適用ミスがあったのだろうか。実はPK戦の時、奈良クラブの40番の選手がキックの前にワンフェイント入れている部分もある。

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その場では主審によってやり直しが指摘されていたが、実はIFABの定める競技規則の中で「不正なフェイントは警告対象かつ失敗」と明記されていた。

もし、この時点で失敗と去れていたのであれば話は大きく変わる。なぜならその時点で「名古屋グランパスの勝利」になっていたからだ。ABBA方式が採用されており、仮に40番の選手のキックが失敗と記録去れていたのであれば、その時点で2-4で名古屋の勝利になっていた。しかし、やり直しをしたことで5-4で奈良クラブの勝利になっている。

この点が「競技規則の適用ミス」と言っているのかもしれないが、真相は17時の記者会見で明らかにされるだろう。しかし一度成立した試合を覆すということは相当なリスクを背負ったとも解釈できる。今後も事あるごとに再試合が設定されやすくなったということを意味する。

 

【2018年6月12日 0時17分追記】

JFAは11日17時より記者会見を行い、”なぜやり直しになったのか”について説明を行った。事の発端は「3級の審判資格を持つ方からの問い合わせ」で、そこから協議が始まったとのこと。やり直しの理由は上述した通り、40番の選手がフェイントを掛けていたのにも関わらず、キッカーが失格になるというルールが適用されていないことだった。

当初は名古屋グランパスの勝利という通達を出そうとしていたが、PKのやり直しという方法が見つかり、協議員13名の多数決を取り、やり直しを採択した。またPK戦について、「あくまでも試合結果は引き分けであり、勝敗を付けるためにPKを行った。PKは協議外であり、ルールは適用されていなかったので成立していないとみなした」と見解を述べている。

 誤審とルールの適用ミスの違いとは

誤審とルールの適用ミスの違いは何だろうか。例えば、A選手がハンドをしてしまい、主審がそのハンドを見逃したとする。これは

  • ハンドの見逃し→誤審
  • ハンドの見逃し→ハンドというルールを適用ミスをした

このように解釈できる。あくまでも極端な例であるが。Jリーグでは、「主審が誤審をしても主審が絶対である」という前例がある。試合後に検証委員会が開かれ、「あのプレーは誤審だった」と結論づけられてもその決定が覆ることはない(明らかな誤審で出場停止などの処分が科された場合は取り消しになることはある)。

つまり誤審と適用ミスは紙一重であり、JFAの意向次第でどうとでもなるということだ。今回、名古屋グランパスが勝っていれば、”誤審”という形で決着されていたかもしれない。あり得ない話ではあるが、PKのやり直しとすれば世間は驚き、天皇杯に注目があつまると考え、”ルールの適用ミス”としてやり直しをを宣告したことさえ考えられる(そんなことはないと信じたい)

JFAは"やり直し"という勇気ある決断を下した。本来であれば再戦しないといけない誤審は山ほどあるはずだ。それほど非常に興味深い判断であり前代未聞な決定であることに間違いはないだろう。

※本記事は個人的な意見を述べたものであり、所属する団体の意見ではありません。記事内容を取り上げ誹謗中傷を行う場合は法的措置なども検討させていただきますので、予めご了承ください。

ホームA自由席を指定化すべきか否か

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(Photo by 筆者)

昨日のエントリーにあるコメントが来た。

tanu-f.hateblo.jp

それは「ホーム自由の指定化で混雑の緩和を図ろう」という趣旨のものだ。この点について少し筆者の持論を展開してみたい。

ホーム自由席を指定化できない理由(考察)

昨日のエントリーですでに等々力のキャパは「限界」を迎えていると述べた。実際、私の周りでも「自由席が取れないから指定席に移動した」や「自由席が取れないから等々力に行くのをやめた」などの声がチラホラ聞こえる。それにくっつくように「自由席を指定席にしてしまえば良い」という意見も来る。しかし、筆者は反対である。なぜなら

Gゾーンが失われてしまうから

ではないだろうか。Gゾーンとはホーム自由席G柱付近にあるエリアのことで、応援団が陣取っているエリアでもある。このエリアはクラブが誕生し、応援団が結成されてからずっと守り続けられている場所で、川崎フロンターレの応援といったら「Gゾーン」という認識すらある。

それならGゾーン以外を指定席化してしまえばいいと思うかもしれない。しかしそれでも意味がない。なぜならGゾーンは試合によって横幅が動くからである。ゴール裏とGゾーンの間は物理的に拡張ができないので横に広がることはない。しかし、Gゾーン(メインスタンドから見て右側)からピッチ中央方面は大体試合によって応援エリアが変わってくる

というよりも、座ってみている人と立ってみている人が混在している。というのが正しい言い方かもしれない。つまり、指定席化してしまうと立って応援しながら見たいというニーズを弱めてしまうことになりかねないのである。

またGゾーンを指定席化してしまい、Gゾーンの住人をゴール裏に移すと今度はゴール裏がパンクしてしまい、応援に一体感を出すことができなくなってしまう恐れがある。それでは本末転倒ではないだろうか。

指定席と自由席では目的が違う

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(画像はイメージ)

これは筆者が身をもって体験したことなのだが、指定席と自由席では目的が大きく違う。筆者は、いつもはホーム自由席(Gゾーン)だが、時々メインSS指定・バックSS指定・メインS指定・ピッチサイドシートなどの指定席で見ることがある。少し客層を紹介しよう。

  • ホーム自由席(Gゾーン):フロンターレを応援する熱いエリア
  • メインSS指定:サッカーをはじめて見に来た人達が多くいるエリア
  • メインS指定:応援したいが席が取れなそうだから来たというエリア
  • バックSS指定:純粋にフロンターレを見に来ている人が多いエリア
  • ピッチサイドシート:主に写真を撮りたいが集っているエリア

こんな感じだろうか。メインSSとバックSSは初心者向きのエリアである。と言ってもチケット価格は上から2番目の価格帯であるため、”気軽に”来られるエリアではない。つぎにメインS指定は「ホームA自由で見たかったが席が取れないかもしれないからここで見る」という人が多いように感じた。試合によって異なるかもしれないが、応援の仕方やチャントを口ずさんでいる人が多い印象。

ピッチサイドシートは、カメラを構えている人が多く、特に後半に選手がゴールを決めたときなど駆け寄ってくることが多く、そういった写真を撮るのに最適なエリアなのかもしれない。

ホームA自由を指定席化することによって生まれるメリット

それは「混雑の緩和」と「チケット収入のアップ」だろう。ホームA自由を指定席化してしまえば、列抽選の必要もなくなり混雑は緩和される。特に試合に行く際に「席がなくなってしまう」など焦る必要もないため、ふろんパークでゆっくりと遊んでから試合を楽しむことができるだろう。

また「チケット収入もアップ」する。指定席化するということは少なからずともチケット価格は改定されるだろう。現状、後援会会員の前売り代金で1,900円と安く、指定席化して2,500円などにしてしまえば、1試合600万円の増収(1万席を指定席化と仮定)につながる。このように指定席化することでサポーターと運営の双方にとってwin-winの関係になることは容易に想像できる。

当然デメリットもある

指定席化してしまうことにデメリットも存在する。それは「客離れ」だ。フロンターレの応援を生きがいにしている人もサポーターの中には多く存在するだろう。筆者もその一人だ。もし、自由席をすべて指定席にしてしまい応援ゾーンがなくなってしまえば、それは「客離れ」を意味する。と言っても、応援ゾーンを無くすとは考えづらくゴール裏に応援ゾーンを移動させれば良い話なのだが、収容人数が少ない。さらに応援ゾーンだけを列抽選の対象とすれば、さらに列抽選はし烈を極めることになり、チケットの争奪戦も過熱しかねない。

もし可能なのであれば、三協フロンティア柏のように「熱帯地帯」を作り、ゴール裏の2階席も応援ゾーンにしてしまえば良い。1階席と2階席の両方を合わせて応援ゾーンにしてしまえば、幾分か実現は可能なものになるだろう。

といっても等々力は老朽化が進んでおり、2階席での飛び跳ねての応援は禁止されている。そのため今の等々力では実現できないし、改築計画を参照しても「増設」に留めていることから、改築しても2階席で飛び跳ねることは難しいだろう。

まとめ

さまざまな角度からホームA自由を指定席化することはどうかと考えたが、やはり難しく筆者は「否」という答えを提示する。確かに指定席化してしまえば、ある程度の混雑緩和や収入アップなどメリットも大きい。しかし、その反面で応援できなくなってしまいチームを去ってしまうサポーターも出てきかねない。

この問題は”答えがない問題”といっても過言ではないだろう。もし、このブログを見ている方の中で「こういうのは?」という意見がある方はコメントをください。筆者が確認をして「面白そう!」と思ったものは取り上げさせていただきます。


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ハーフシーズンチケットも完売・・・。等々力はすでに「限界」か

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(Photo by 筆者)

後援会の会員数が「4万人を超えた」。6月4日に川崎フロンターレ公式ホームページよりそんな情報が発信された。まずこの画像を見てほしい。

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(公式ホームページより引用)

これは川崎フロンターレ後援会の年度別会員数の伸び状況を示すグラフである。2008年に2万人を突破して以降、3万人を突破したのは8年後の2016年。そこからわずか2年で4万人を達成した。この伸び率は”極めて異常”というほかない。なぜここまで川崎フロンターレの後援会会員数は伸びたのか。今回は徹底的に検証・持論を展開していきたい。

 

会員数の伸びはチームの成績と連動

元々川崎フロンターレは”シルバーコレクター”と呼ばれる存在だった。Jリーグ屈指の攻撃力を擁しながらもあと一歩のところでタイトルには手が届かずという状況が何年も続いた。チームのバンディエラ(注:中心人物)である中村憲剛選手は「自分がいるうちはタイトルは取れないと思った」と発言している。

実際、後援会の会員数の伸びとチームの成績は連動している。2008・9年は2位が連続しており、10年こそ1位を!と思われたシーズンに3000人も会員数が増えている。反対に相馬直樹元監督時代に起きた暗黒の7連敗の翌年は会員数が減っている。

ここ数年、Jリーグタイトル以外にもJリーグカップ杯や天皇杯などで苦杯をなめている。そこにはいつも”鹿島アントラーズ”の存在があった。

2017年12月2日、1位鹿島アントラーズとの勝ち点差は2で迎えた最終節。川崎フロンターレが勝って鹿島アントラーズが引き分け以下というプレッシャーのかかる状況の中で、見事川崎フロンターレは勝ち切った。一方の鹿島アントラーズは引き分けた。

ついに因縁の鹿島アントラーズを逆転で上回り優勝を成し遂げた。そして迎えた新シーズン。連覇という大きな期待を背にチームは始動しており、前半戦終えて第3位。1位の広島とは勝ち点差10も離れているが、まだ追い越せる状況であることに違いはなく、スターティングメンバーも層が厚くなりつつある。

夏の暑さで体力を消耗しやすい時期は「メンバーが変わってもプレーの質を落とさないサッカーが重要になってくるだろう。そのためにもサポーターは声を上げ、選手を鼓舞し続けなければならず、時には厳しい声も必要であると考える。

 ハーフシーズンチケットが完売?!等々力のキャパオーバーは間近

2018年6月8日(金)よりハーフシーズンチケットが発売された。かねてよりシーズンチケットの販売終了はアナウンスされており、キャパ(注:キャパシティ)の問題で発売が終わるからハーフシーズンチケットの販売は予定されていないだろうというのが大方の見解だった。

しかし川崎フロンターレはハーフシーズンチケットを300席限定(ホームAゾーン)で販売を始めた。筆者は少し遅れて申し込みをすることにした。すると出てきた画面はこれ。

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(photo by 筆者)

 

はい。「シーズンチケットの予定販売数が終了」という文字。予想はしていましたが、ハーフシーズンチケットですら買えない状況が出てきました。等々力の入場可能数は「約26,000人」。このうちホームAゾーンが設置されているエリアは大体1万人から1万1千人くらいでしょうか。

ここ数試合の入場者数は2万人越え。チケットも一般販売されてすぐに「完売」という状況を見るとすでに等々力のキャパは限界であるといえるのではないでしょうか。等々力の所有者である川崎市は改築計画を打ち出していますが、改築が終わるのは2022年頃とされており、少なくともあと4年間はこのスタジアムで我慢しなくてはなりません。最も工事が始まってしまうと、さらに観客席が減ってしまう恐れもありますので、争奪戦は激しさを増す可能性もあります。

しかし、いざ試合に行ってみると「空席」が目立つエリアがあります。それはメインスタンドの指定席です。完売といわれている割に「ごっそり空席」があるエリアが散見されます。ポツポツ空席があるのであれば、「あー来れなかったんだな」で済みますが、ごっそり1列とか2列の空席が目立つと「なぜ?」という状況になります。

おそらくですが「転売目的」で買った人が捌き切れていないというのが現状ではないでしょうか。筆者も実際にヤフオクやメルカリなどを見てみましたが、等々力のチケットはプレミアがついて高値で転売されていました。断じて許せない行為です。

川崎フロンターレは試合によって後援会会員限定のチケット(無料招待券)の使用を認めているなど、無料券の存在があります。これはこれでありがたい話なのですが、これが逆にホームAゾーン(自由席)の収容率を圧迫している気がします。もしかしたら来年以降、無料券の存在がなくなる恐れも否定できません。

少しでも多くの人が座れるようにと、過剰な席取りに対し抜本的な対策を講じ始めていますが、観客はGゾーン(注:応援ゾーン)の近くで見たいという想いがあり、中々対策に効果は出ていません。また入場にチケットがいらない未就学児用の席を確保(席を取るならチケットが必要)している親が居たり、席を荷物置き場にしている方がいるなどいくら席つめ隊が居たとしても問題解決には至っていません

特にゴール裏などは”席”という概念がないため、1人で2人分のエリアを専有していたりブルーシートを広げてエリアを確保したりと無法地帯になっている部分も見受けられました。ゴール裏は三協フロンティア柏スタジアムのように、1人の区画をもっとはっきりと示せば多くの人が観戦できるようになるのではないでしょうか。

朝抽選(列抽選)も問題へ

川崎フロンターレでは朝抽選(注:朝に来るから朝抽選と呼ぶ)といって、シーズンチケット保有者に向けて「先行入場時の入場順番待ちの抽選(通称:列抽選)」を行っています。専用サイトから試合前日の18時までに申し込みを行い、当日朝6時30分から7時までに等々力に行き、チェックを済ませて試合開始2時間半前にもう一度並び入場を待つという慣習(?)があります。

この列抽選、実は後援会会員であればシーズンチケットを持っていなくても参加することができるため、親子連れで親子別々に後援会に入り、良い番号で入場して席を取るということも可能です。今シーズン、上述したような理由で席の確保が難しくなり席を確保したいがために、家族で後援会に入会して席を取るという人も増えているかもしれません。これはこれで由々しき問題です。

さらに朝が早いため車で来て路上駐車する人も後を絶ちません。運営側もこの問題は認識しており、「路上駐車した人にはイエローカードを付与する」とアナウンスしていますが一向に減る気配がありません。なぜなら「イエローカードが付与されたことがないから」です。効果がない施策を打ち出しても効果が出るはずがありません

地元住民の理解の上に成り立っている等々力での試合。近隣住民から朝抽選の苦情が出ている今、抜本的な対策を講じないことには今後、等々力での試合開催は難しくなるかもしれません。

列抽選の方法を変えてみたら?

そこで提案したいのが、列抽選のシステムの見直しです。朝6時半に集合というシステムを取るから路上駐車などの問題が起きるわけで、試合開始3時間半前に集まってチェックさえ受けさせてしまえば良いのではないでしょうか。

ふろんパークなど立派な充実したアトラクションがあるのですから、3時間半前にチェックを受け解散。ふろんパークなどで遊んでもらい、また2時間半前に集合して・・・を行えば収益化も望めます機会損失といえば良いのでしょうか。とてももったいない。

なんにせよ早いところチケット難民問題や転売対策を講じなければ、「新規ユーザー」を獲得することは無理になるでしょう。せっかくのコンテンツが近くにあるのに「明日はサッカーに行くぞ!」という家族サービスの選択肢から外れてしまえば、世代交代が起きたときに川崎フロンターレというコンテンツは廃れてしまいます。そうしないためにも運営は一刻も早い対策が求められるのではないでしょうか。

※本記事は筆者の意見を述べたものであり所属する団体の意見ではありません。内容に関し誹謗中傷する場合は、法的措置など適切な処置をとらせて頂きますのであらかじめご了承ください。


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決定力を欠いた試合。西野監督は「危機感はない」と発言?!

2018年6月9日午前2時、日本代表vsスイスの試合が行われた。結果は0-2で敗戦。西野JAPANは2戦2敗とW杯へ大きな不安を抱えたまま船出を続けている。この結果に対し、西野監督は「危機感はない。本田は予想以上に動いてくれた」と高評価。日本サッカー協会の田嶋会長も「見えてきた」と発言。果たしてW杯ではどのような結果が見えるのか。

 

”ひどい”3文字で片付く試合の総括

スターティングメンバー

まずスターティングメンバー(日本)から見ていこう。

GK 1 川島 永嗣
DF 5 長友 佑都
DF 20 槙野 智章
DF 21 酒井 高徳 56'→乾貴士
DF 22 吉田 麻也
MF 4 本田 圭佑 76'→香川真司
MF 8 原口 元気
MF 11 宇佐美 貴史 56'→酒井宏樹
MF 17 長谷部 誠
MF 18 大島 僚太 70'→柴崎岳
FW 15 大迫 勇也 40→武藤嘉紀

前節のガーナ戦より酒井高徳だけを入れ替えて臨んだ一戦。W杯本大会用のメンバーで初めて行う試合は想像を絶するほど”ひどい”試合だった。

 

試合ハイライト

今日の試合、気づいていた人は気づいていただろうが4バックを採用しての試合の入りだった。トップ下には本田を入れ、得点力の向上を図るという狙いがあったのかもしれない。前半からゲームは動き出す。トップ下の本田にボールを集めるも、スイスの硬い守備陣を突破することができず、日本にゴールは生まれなかった。

前半41分、エンボロがPA内に切り込んだ際、吉田が足を引っかけてしまいPKの判定。川島はコースを読み切るも、反応が遅れてしまい失点。1点ビハインドでゲームを折り返す。

カウンターの場面では大島がパスをうまく散らし、機転の利いた試合運びを見せていたが、前との連携がうまくいかず得点には結びつかなかった。前回の試合に続きPK2連続は不甲斐ない結果といえるだろう。

後半も日本のペースは握れなかった。ボールを持ってもシュートまでは持ち込めず、遠くから打つことしかできなかった。後半37分にも失点した日本は0-2で完封負け。課題の残る試合結果となってしまった。

本田圭佑の「限界」

トップ下で起用された本田圭佑見えてきたのは「結果」ではなく「限界」だった。トップ下は攻撃・守備ともに”素早く”行動することが求められる。しかし、本田はそのどちらも行うことができなかった。攻撃の場面では、味方との連携がうまく取れず孤立。カウンターを仕掛ける場面でもボールを保持してしまい、結局守備を固められてしまった。守備の面でも相手の攻撃起点である選手を補足できず自由にさせてしまった結果、失点している。

すでに本田圭佑は限界なのである。確かに本田圭佑は一流だったかもしれない。しかし、人はいつか衰えがやってくる。前回大会で調子よくやっていたとしても、それは4年前の話に過ぎず今は衰えが見え始めている。

チームの王様と揶揄されるように本田は自分の行動を認めてもらうこと以外を考えない。言い換えてしまえば”わがまま”である存在だ。西野監督は本田の活躍を「よくやってくれた」と評価している。そして田嶋会長も「(やりたいことが)見えてきた」と発言し、物議を醸している。もしかしたら、ハリルホジッチ監督が解任された噂は本当なのかもしれないと。そしてスイスの現地紙はニュアンスは違えど「日本は弱い」とまで酷評している。恥ずかしくないのだろうか。

次の試合は6月12日22時05分からパラグアイと行う。チームに起点になりうる大島僚太をどう生かすか。これがW杯での日本の戦い方を決めるラストチャンスであることは言うまでもない。


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なぜ”Jリーグサポ”は日本代表を嫌うのか

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2018年5月31日、日本サッカー協会は2018FIFAワールドカップロシア大会に
臨むメンバー23名を発表した。そしてTwitterJリーグサポ(以下Jサポ)からは”予想通り”と言った感想が散見された。まず、顔触れから見ていこう。
(本noteは個人の感想を述べたものであり、所属する団体の意見ではございません)

1. 歴代最高齢の日本代表が誕生

まず、日本代表のメンバーを23名見ていこう。ハリルホジッチ前監督は、GK・DFなどポジション別にメンバーの名を呼んでいたが、西野監督はGK以外のプレイヤーをFP(フィールドプレイヤー)を名付け、まとめて呼んだ。

GK
川島 永嗣 
東口 順昭 
中村 航輔 
FP
長友 佑都 
槙野 智章 
吉田 麻也 
酒井 宏樹 
酒井 高徳
昌子 源 
遠藤 航 
植田 直通 
長谷部 誠 
本田 圭佑 
乾 貴士 
香川 真司 
山口 蛍 
原口 元気 
宇佐美 貴史 
柴崎 岳 
大島 僚太 
岡崎 慎司 
大迫 勇也 
武藤 嘉紀 

以上23名が今大会のメンバーだ。何とも代わり映えのしないメンバーである。実は23名のうち、ほとんどのメンバーが2014年FIFAワールドカップに出場していたメンバーだ。平均年齢28.3歳。2010年大会は27.8歳であったことから歴代1位となる”最高齢の日本代表”となった。これについて西野監督は、「実績を重視」したと述べており、経験豊富な選手ばかり選出されていると印象付けている。

2. メンバーの選出に「またか」の声

実は日本代表のメンバーが発表される前日、横浜国際競技場日産スタジアム)で、日本代表vsガーナ代表の親善試合が行われていた。結果は0-2の敗戦。この試合に選ばれていた26名の選手の中から23名を選ぶと公言していたため、誰が落選するかに注目が集まっていた。

ハリルホジッチ前監督が突如解任されたというニュースは記憶に新しい。その理由として、田嶋会長は「選手とのコミュニケーション不足」を挙げていたが、実際のところコミュニケーション不足は存在せず、”本田黒幕説”が浮上していた。

というのも、本田選手はハリルホジッチ監督の時代、初期のころは試合に出ていたものの、最近ではベンチを温める存在になっていた。なぜ本田を使わないのかという問いかけに対し、ハリルは「目指すサッカーが違う」と答えている。つまり、本田のプレースタイルがハリルホジッチ監督が目指すサッカーに合わない。だから試合に出れなかったのだ。

これに本田は怒りが抑えられず、会長に直訴。結果として、ハリルホジッチ監督が解任されたのではないか?という説が事実はどうかはさておき濃厚である。また、怪我をしてコンディションが上がらない香川選手も試合に出ていないのに日本代表に選ばれていることも不思議でならない。まあ、実績重視なのだから仕方ない部分はあるのかもしれないが。

ガーナ戦の振り返りはここでは述べないが、本田が交代でピッチを退いた後から日本代表のプレーの質は上がったと言っておこう。大島×柴崎のコンビネーションは抜群で、本田が交代したことによりパスも回るようになった。

指揮官は「本田を選んだのには理由がある。彼には影響力がある。」と述べており、後輩育成のために選出したとも取れる。しかし、最高齢の日本代表に”育成”という概念があるのかは甚だ疑問である。

3. 今年のJ1は過密日程!W杯の影響で約2ヶ月中断へ

2018明治安田生命J1リーグは2月23日に開幕し、12月1日に閉幕する。通常は毎週1節が行われ、全34試合を戦うのだが、今年は違った。W杯イヤーとなる今年は1週間のうちに2試合が行われるという過密日程。その背景に、5月下旬から7月上旬にかけて行われるワールドカップに向けての準備があった。Jリーグは、各クラブからメンバーが招集されJリーグに影響が出ないようにするため、W杯イヤーは必ず中断期間を設ける。ここまでは良い。

しかし、今年選ばれた23名のうち、15名は海外でプレーする選手たち。国内組は8名のみ。たったという表現が適切かは分からないが、8名の選手のために中断期間を設けるのはどうなのか?とJサポの間では声が上がっている。特に、不透明なハリルホジッチ監督の解任に加え、本田・香川の”忖度選出”と噂されている日本サッカー協会への不信感が強いことが原因のひとつだろう。

ハリルホジッチ監督を解任した時、田嶋会長はこう述べた。「勝てる可能性を1%でも上げるために解任した」と。ハリルホジッチ監督は、勝てるサッカーを展開し、チームも軌道に乗りつつあった。そして、親善試合では世代交代を図るための”テスト”を行っていた。そのテストに”内容より結果”とNOを突きつけ、解任をした田嶋さんの責任は重い。

もし、ハリルホジッチ監督ならばJリーグからももっと多くの選手が選ばれていたに違いない。例えば、宇賀神(浦和)・車屋(川崎)など。この2人は呼ばれてもおかしくない存在だった。小林(川崎)は怪我で招集されなかったが、もっと国内組からも呼んでも良いのではないだろうか。

波乱の幕開けをしそうな西野JAPAN。サッカーをよく見ているJサポからは落胆の声。本田・香川などスター選手を応援する人からは歓喜の声。サポーターが一枚岩になっていない状況で、どのような試合を見せるのか。Jサポを歓喜させるのか、それとも一般大衆を落胆させるのか。波乱の船出は始まったばかりである。


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川崎Fの連敗「2」でストップ!柏は悪魔の10分でまたもや敗戦

 

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2018年5月12日15時03分、三協フロンティア柏に運命のホイッスルが鳴り響いた。明治安田生命J1リーグ第14節、柏レイソルvs川崎フロンターレの一戦が始まった合図だ。

柏レイソルは前節、今シーズン初めての連勝に向けての挑戦を磐田に立ちふさがれた。昨シーズンより続く終盤の失点癖は治っておらず、1-2で敗戦。一部のサポーターからは「悪魔の10分間」と揶揄されるまでになっていた。

一方の川崎Fはホーム2連戦(浦和・FC東京)で負けを喫し、2連敗中。両試合ともに選手間の意思疎通がうまくいかず、浦和レッズ戦ではGK・チョンソンリョンが一発レッドで退場になってしまうアクシデント。FC東京戦では新井がキーパーを務め、好セーブを見せるもセットプレーからの2失点で敗戦。今季、守備の立て直しが急務となっていた。

さてそんな似ている両チームの対戦だが、見どころはなんといっても「攻撃的サッカー」。柏・川崎ともに攻撃力に定評があるチームとなっており、撃ち合いが予想される。柏レイソル川崎フロンターレに対し、リーグ戦でここ2年間ホームで勝てていない。今日の試合はどのように推移するのか見ごたえたっぷりだ。

  

 

<スターティングメンバー>

柏レイソル

GK 23 中村 航輔
DF 13 小池 龍太
DF 2 鎌田 次郎
DF 22 パク ジョンス
DF 39 亀川 諒史
MF 8 小泉 慶 (89'→手塚康平)
MF 7 大谷 秀和 (85'→栗澤僚一
MF 15 キム ボギョン
FW 14 伊東 純也
FW 10 江坂 任 (90+3'→ハモンロペス)
FW 9 クリスティアーノ

 

川崎フロンターレ

GK 1 チョン ソンリョン
DF 18 エウシーニョ (86'→鈴木雄斗)
DF 3 奈良 竜樹
DF 5 谷口 彰悟
DF 7 車屋 紳太郎
MF 25 守田 英正 (74'→森谷賢太郎
MF 10 大島 僚太
MF 14 中村 憲剛
MF 41 家長 昭博
MF 8 阿部 浩之 (66'→長谷川竜也)
FW 11 小林 悠

<前半>

15時03分、運命の一戦の開始を告げるホイッスルが場内に響き渡った。キックオフは川崎ボール。開始早々、川崎は相手陣内へ押し通すも味方には合わず、いつも通りの入りとなった。一方、柏も立ち上がりは不調で、お互い入りの感じはまずまずといったところだろうか。

前半32分、パクジョンスからのパスを受けた小池が伊東にグランダーのパスを供給。車屋と谷口の間でターンをしてフリーなると右足を振りぬき、柏が先制。川崎ボールで再開されるも、その後もパスが合わず目立ったシーンはないまま、前半を終える。

<後半>

先制に成功した柏は後半開始からブロックを厚くし、川崎の行方を阻む。対する川崎はロングパスを多用し、厚くなった柏ディフェンスをなんとかかいくぐろうと試みるも失敗。高いディフェンスの壁に阻まれ、オフサイドなどをとられ思うように試合を運ぶことができない。

後半12分には亀川がクリアしたボールに反応したルーキー・守田がミドルシュートを放つもキーパー・中村に阻まれゴールならず。直後の13分には、大島が敵陣中央でチャージを行いボールを奪うと、前線にいた小林へパス。寄せが甘い柏DFを前に、小林がミドルシュートを放つと、中村の手をかすめゴール左隅へ突き刺さり、川崎が同点に追いつく。

その後も川崎ペースで試合は展開されるが、後半24分にはキムボギョンがシュートを放ち、奈良がクリアしたボールに反応し、再度シュートを試みるもチョンソンリョンによって阻まれる。足をつった守田に代わり、森谷が投入される。直後、長谷川からのパスを受けてシュートを放つ。川崎ペースのまま試合は終盤へ。

後半47分、長谷川が左サイドより長いクロスを放り込み、鈴木が反応。ヘディングをゴール左隅に決め、川崎が逆転。鈴木は今季初出場で初ゴールとなった。その後、ハモンロペスが投入され、ファーストシュートを放つもチョンソンリョンに阻まれ同点ならず。最後まで押し込んだ柏だが、無情のホイッスルで試合は終了。結果、1-2で川崎が大逆転を納める試合となった。

<川崎は連敗を「2」でストップ>

開始直後より積極的に動いていた川崎だったが、やはり選手間の位置取りでまだぎこちない部分が多いよう見受けられる。昨シーズン優勝したこともあり、連覇に燃える選手も多いだろうが、それが余計なプレッシャーとなり、うまく試合に入りこめていないのではないだろうか。しかし、リーグはまだ中盤。現在、首位を走っている広島もいつまでこの好調が続くかは分からない。最後に笑うチームが川崎であることを祈り、今後の練習で連携面を強化できれば、川崎の連覇もおのずと見えてくるだろう。

<柏は悪魔の10分間に失点>

「またか」という声が多い。柏レイソルは昨季同様、終盤での失点が目に付く。5月5日に行われた前節も84分に川又に決められ逆転負け。さらに4月14日に行われたホーム・札幌戦でも87分に都倉に逆転ゴールを許している。正確なデータはとっていないが、柏の終盤での失点率はかなり高いのではないだろうか。今後、両チームともに疲れてくる試合終盤でどのような守備を保ち、相手を抑え込むかが問題になるだろう。早急な改善が無ければ、この先、連敗という未来もそう遠くはないと考えられる。


※本記事は筆者の個人的な意見を述べたものです。所属する団体の意見ではありません。また誹謗中傷などが行われる場合は法的措置等も検討いたしますので予めご了承ください。

【サンデー・Jプライム】明治安田生命J1リーグ第2節 浦和レッズvsサンフレッチェ広島をプレイバック!

サンデー・Jプライムとして迎えた試合は1-2の広島の逆転勝利。約4万人が駆け付けた埼玉スタジアム2002は喜怒哀楽にまみれていた。さてどんな試合だったのだろうか。速報ではあるがプレイバックしてみよう。(画像は後ほど更新します)

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開幕引き分けで迎えた浦和は敗戦

 浦和レッズを悪夢が襲う。開幕戦(FC東京戦)を1対1で終え迎えた今日の試合。浦和は阿部をスタメンに起用し、萩原をベンチ入りさせ臨んだ一戦。ホームで負けられない浦和は逆転負けを喫してしまう。

前半43分、マルティノスが上げたクロスに武藤が反応するも一度は広島DFにブロック。こぼれ球を遠藤が拾ってクロス。そこに青木がヘッドで合わせ浦和先制!前半を1-0で折り返す。悪夢の始まりは後半からだった。

前半同様、相手陣内に攻め込んでいた浦和だが、後半21分、川辺にクロスを上げられ、一度はGKがはじくも詰めていた柴崎に押し込まれて同点を許す。ゴールが欲しい浦和は前に前に攻めるが、ゴールは奪えず。後半34分、川辺のドリブルを防いだDF陣だったが、ゴール前で混戦となり稲垣が反応。

シュートはそのままゴールに吸い込まれていった。その後も攻め続ける浦和だが、相手に守り切られてしまいそのまま試合終了。開幕引き分けで迎えた浦和は勝ち切ることができなかった。

 

開幕を勝利で収めた広島は逆転勝ち

 開幕札幌戦をタイのヒーロー・チャナティップが決めて勝利で飾ってから1週間。十分といえる休養で臨んだ広島はアウェイで浦和との一戦を迎えた。前半は互いに攻めていたが細かいミスが連携を徐々にずらしていく。

すると前半43分、マルティノスにクロスを上げられてしまい、一度は防ぐものの対応間に合わず。こぼれ球を遠藤が拾ってクロスを上げ、青木にヘッドで決められ失点。キーパーは逆向きに飛んでいた。そのまま0-1で前半を折り返す。

後半、広島は機会をうかがって攻めていた。すると後半21分、川辺のクロスを相手GKがはじき返したところに柴崎!途中交代で入った柴崎が左足を振りぬきゴール左隅に決めて同点!1-1とする。広島の勢いは止まらない。後半34分には川辺が一人で相手陣内に切り込むも、DF陣に阻まれてしまう。混戦となったゴール前はボールがこぼれ、稲垣が反応。これがゴールに吸い込まれ逆転に成功。1-2とする。

最後浦和の猛攻に合うがきっちり守り切って開幕2連勝!広島イレブンの顔は笑顔に満ちていた。

ハイライトはこちら

www.youtube.com

 

双方ともに良いゲーム

 日曜日に行われた唯一のJ1の試合とだけあって、約4万人の観衆が埼玉スタジアム2002に駆け付けた。前後半通してみると、お互いに攻め続け良いゲームだったのではないだろうか。おそらく明暗を分けたのは「勝ちたいという気持ち」。お互いに意地のぶつかる試合だっただけに、面白さは十分だったのではないか。後半終了間際には、互いにオープンになり見ごたえのある試合だった。2連勝を飾った広島は次節ルヴァンカップvsG大阪戦、浦和はルヴァンカップvs名古屋戦を3月7日に迎える。両チームは中2日でどう対策してくるか非常に楽しみである。


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【auピタット/フラットプランの実質値上げ】auがテザリング使用料を改定!ユーザーにとっては痛手かも?

皆さんこんにちは、管理人のたぬきです(*'ω'*)
今日のエントリーはこちら!

au by KDDI 2018年4月から一部プランでテザリング使用料を有料化

少し興味深い内容ですよね。3大キャリアのうち、どこかがプランをいじればそれに追随するのが日本の大手キャリアのやり方なのですが、今回は一体どういう形になっているのでしょうか。見ていきましょう。

 

テザリングとは

auテザリング料金が改定になるという話をする前に、テザリングとは何かから見ていきましょう。

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(画像引用元:au by KDDI)

インターネットに接続するためには、通信機器とインターネットをつなぐ機器が必要です。PCであればルーターなどがそれに該当します。外出先でPCを使いたいと思っても、中々ルーターは存在しませんよね。

そこでテザリングの出番です。テザリング機能では、スマートフォンルーター(仲介)としてインターネットとPCをつないでくれます。タブレットでもゲーム機でも同じで、スマートフォンルーターとしてWi-Fi電波を飛ばして接続することでインターネットに接続することができます。

これが基本的なテザリングの仕組みです。

2018年4月から有料化へ

一部プランが500円かかるように

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2018年3月2日、個人向けブランドauを展開するKDDI社は一部プランの利用者に対し、テザリング料金を無料から有料にすると発表しました。テザリング機能では各社ともに1,000円(税抜)のオプション使用料を徴収していたのですが、キャンペーンなどで1,000円(税抜)割引を行い、実質無料にしてきました。

しかし、auは2018年4月利用分以降、テザリング使用料として500円(税抜)を徴収すると発表しています。元々1,000円だった利用料を500円にするので実質値下げのような気もしますが、0円だったものが500円になるので少し複雑な気分ですよね。

一部プランって一体・・・?

先ほどから「一部プランが500円徴収される」と述べていますが、どのプランを指すのかは明言していませんでした。ここで明言します。

auピタットプラン

auフラットプラン20/30

・データ定額20/30

・U18データ定額20 (※受付終了)

以上の4プランでテザリングを利用する場合は500円のオプション利用料が発生します。その他のプランは現在通り無料で利用できますが、一部プランは500円の利用料がかかる場合があります。詳しくは下記のリンクで確認してください。

auピタットプランの詳細はこちらから

tanu-f.hateblo.jp

有料化に踏み切った理由とは

なぜ利用者が増えやすいといわれているこの時期に有料化へ踏み切ったのだろうか。私は「利用者が増えやすい時期だからこそ」だと考えています。テザリングをするということは、データ通信量を圧迫することを意味します。

例えば10人しか入れないトンネルに対し、9人が並んでいるとします。これであれば全員スムーズに入ることができ、渋滞はしません。しかし、ある1人がテザリング機能を使って3人のお友達を呼んできた場合、10人に対し12人並んでいることになり、渋滞が発生してしまいます。

スムーズに通るため、トンネルは広げなくてはならなくなってしまい、コストがかかります。このコストを負担してもらうために有料化にシフトチェンジしたのではないでしょうか。

もう一つ要因があるとすれば、ワイモバイルやUQmobileなどのサブブランドへ利用者が流出してしまい、収益を上げられなくなってきているという要因があるでしょう。利用者の環境変化が大きい春だからこそ、コスト増になってしまうのを防ぐために、あえてこの時期に有料化に踏み切ったと考えられますね。

他社の動向は?

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他社の動向はどうでしょうか。NTTdocomoは公式にコメントを発表していないため、通常通り2018年4月以降は1,000円のオプション利用料が発生するとみられています。ソフトバンクは、2018年4月以降は500円のオプション利用料を徴収すると発表しています。

今回はドコモがまだ検討中っぽいのですが、auソフトバンクは500円を徴収することを明らかにしています。差別化を図るポイントのひとつでもある気がするので、どこか1社でも無料などを貫いてくれればユーザーにとって選びやすいポイントになるのではないでしょうか。

参考リンク

headlines.yahoo.co.jp


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