川崎Fの連敗「2」でストップ!柏は悪魔の10分でまたもや敗戦
2018年5月12日15時03分、三協フロンティア柏に運命のホイッスルが鳴り響いた。明治安田生命J1リーグ第14節、柏レイソルvs川崎フロンターレの一戦が始まった合図だ。
柏レイソルは前節、今シーズン初めての連勝に向けての挑戦を磐田に立ちふさがれた。昨シーズンより続く終盤の失点癖は治っておらず、1-2で敗戦。一部のサポーターからは「悪魔の10分間」と揶揄されるまでになっていた。
一方の川崎Fはホーム2連戦(浦和・FC東京)で負けを喫し、2連敗中。両試合ともに選手間の意思疎通がうまくいかず、浦和レッズ戦ではGK・チョンソンリョンが一発レッドで退場になってしまうアクシデント。FC東京戦では新井がキーパーを務め、好セーブを見せるもセットプレーからの2失点で敗戦。今季、守備の立て直しが急務となっていた。
さてそんな似ている両チームの対戦だが、見どころはなんといっても「攻撃的サッカー」。柏・川崎ともに攻撃力に定評があるチームとなっており、撃ち合いが予想される。柏レイソルは川崎フロンターレに対し、リーグ戦でここ2年間ホームで勝てていない。今日の試合はどのように推移するのか見ごたえたっぷりだ。
<スターティングメンバー>
〇柏レイソル
GK 23 中村 航輔
DF 13 小池 龍太
DF 2 鎌田 次郎
DF 22 パク ジョンス
DF 39 亀川 諒史
MF 8 小泉 慶 (89'→手塚康平)
MF 7 大谷 秀和 (85'→栗澤僚一)
MF 15 キム ボギョン
FW 14 伊東 純也
FW 10 江坂 任 (90+3'→ハモンロペス)
FW 9 クリスティアーノ
〇川崎フロンターレ
GK 1 チョン ソンリョン
DF 18 エウシーニョ (86'→鈴木雄斗)
DF 3 奈良 竜樹
DF 5 谷口 彰悟
DF 7 車屋 紳太郎
MF 25 守田 英正 (74'→森谷賢太郎)
MF 10 大島 僚太
MF 14 中村 憲剛
MF 41 家長 昭博
MF 8 阿部 浩之 (66'→長谷川竜也)
FW 11 小林 悠
<前半>
15時03分、運命の一戦の開始を告げるホイッスルが場内に響き渡った。キックオフは川崎ボール。開始早々、川崎は相手陣内へ押し通すも味方には合わず、いつも通りの入りとなった。一方、柏も立ち上がりは不調で、お互い入りの感じはまずまずといったところだろうか。
前半32分、パクジョンスからのパスを受けた小池が伊東にグランダーのパスを供給。車屋と谷口の間でターンをしてフリーなると右足を振りぬき、柏が先制。川崎ボールで再開されるも、その後もパスが合わず目立ったシーンはないまま、前半を終える。
<後半>
先制に成功した柏は後半開始からブロックを厚くし、川崎の行方を阻む。対する川崎はロングパスを多用し、厚くなった柏ディフェンスをなんとかかいくぐろうと試みるも失敗。高いディフェンスの壁に阻まれ、オフサイドなどをとられ思うように試合を運ぶことができない。
後半12分には亀川がクリアしたボールに反応したルーキー・守田がミドルシュートを放つもキーパー・中村に阻まれゴールならず。直後の13分には、大島が敵陣中央でチャージを行いボールを奪うと、前線にいた小林へパス。寄せが甘い柏DFを前に、小林がミドルシュートを放つと、中村の手をかすめゴール左隅へ突き刺さり、川崎が同点に追いつく。
その後も川崎ペースで試合は展開されるが、後半24分にはキムボギョンがシュートを放ち、奈良がクリアしたボールに反応し、再度シュートを試みるもチョンソンリョンによって阻まれる。足をつった守田に代わり、森谷が投入される。直後、長谷川からのパスを受けてシュートを放つ。川崎ペースのまま試合は終盤へ。
後半47分、長谷川が左サイドより長いクロスを放り込み、鈴木が反応。ヘディングをゴール左隅に決め、川崎が逆転。鈴木は今季初出場で初ゴールとなった。その後、ハモンロペスが投入され、ファーストシュートを放つもチョンソンリョンに阻まれ同点ならず。最後まで押し込んだ柏だが、無情のホイッスルで試合は終了。結果、1-2で川崎が大逆転を納める試合となった。
<川崎は連敗を「2」でストップ>
開始直後より積極的に動いていた川崎だったが、やはり選手間の位置取りでまだぎこちない部分が多いよう見受けられる。昨シーズン優勝したこともあり、連覇に燃える選手も多いだろうが、それが余計なプレッシャーとなり、うまく試合に入りこめていないのではないだろうか。しかし、リーグはまだ中盤。現在、首位を走っている広島もいつまでこの好調が続くかは分からない。最後に笑うチームが川崎であることを祈り、今後の練習で連携面を強化できれば、川崎の連覇もおのずと見えてくるだろう。
<柏は悪魔の10分間に失点>
「またか」という声が多い。柏レイソルは昨季同様、終盤での失点が目に付く。5月5日に行われた前節も84分に川又に決められ逆転負け。さらに4月14日に行われたホーム・札幌戦でも87分に都倉に逆転ゴールを許している。正確なデータはとっていないが、柏の終盤での失点率はかなり高いのではないだろうか。今後、両チームともに疲れてくる試合終盤でどのような守備を保ち、相手を抑え込むかが問題になるだろう。早急な改善が無ければ、この先、連敗という未来もそう遠くはないと考えられる。
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